100エーカーの森とおたくの現場

先日『プーと大人になった僕』を観てきました。

可愛いぬいぐるみがキャッキャする子供向け実写映画と思いきや、メルヘンとリアルがほどよい按梅で仕立てられていて、社畜現代社会への批判だったりメッセージ性の強い大人向け映画でした。映像も綺麗すぎて逆に学生や子供が見たら退屈なやつかも。

クリストファーロビンが何故プーや家族を蔑ろにするつまらない仕事人間になってしまった理由がちゃんと冒頭に描かれていたので安心して感情移入できました。

「何もしないから最高の何かが生まれる」

この言葉を焦る時ほど落ち着いて今自分がしたいことは何なのかを思い出すこと。考えこまずにシンプルになる。頭の休息を取ることも大事なんだ、とわたしは解釈したので頭の片隅に入れておきたいです。

 

が、ここ映画レビューではなく俳優オタクのブログですので推し事と絡ませる本題にはいります。

この映画の冒頭では幼少時のクリストファーロビンが100エーカーの森でプーたちと楽しく過ごし、そして寮生の学校?へ進学するゆえのお別れが描かれてます。この森でプーと毎日楽しいという感情だけで遊んでいる姿が推し事最優先で現実逃避の道具として没頭してしまっている今の自分と悪い意味で勝手に重ねてしまいました。

もちろん、森という劇場で推しと言う名のプーと遊ぶこと自体は悪いことではありません。学生や卒業したばかりの若い子ならそれも人生経験のうちの甘い蜜ですので、今のうちにたくさん吸っておきましょう*1

けれど、我々はもう良い大人なのです。楽しいことだけを好きなだけすることは許されないのです。つらい。推しさんともっと森で遊んでいたい。わたしを森から追い出さないで…(重たい)となんとか理性でせき止めていた心のダムが決壊してしまい、傍にあったたっぷり蜜のかかったポップコーンが開始5分で甘じょっぱい塩キャラメル味になっていました。

 

わたしにとっては推し事を最優先で麻薬をガンガンキメすぎると病んでしまうから、森で遊ぶのは週末だけ。あくまで観劇はお仕事や現実を頑張ったご褒美。趣味の範囲で楽しむことが平凡な人生を華やかにする。ずっと自分に言い聞かせておりますし、これが最善の方法だと思ってます。

当たり前ですが考え方は人それぞれですのであくまでわたしの中の最善です。これから現実と推し事どちらも楽しめる良いバランスを見つけたいです。わたしはどうしても推しさんの芝居に惚れ込んでしまいましたので。推し事をやめるという選択肢を絶対に取りたくないです。

だから、好きな気持ちを抑えることはつらいけど一番に理性を優先して、まずは胸を張って劇場へ向かえるようにお仕事やプライベートを充実させたいと思います。少しずつ良い方向に向かいたいです。

*1:若いうちに遊ばないと大人になって変な遊びにハマるって銀魂で言ってたのあれ本当だと思う